茶粥(ちゃがゆ) 米をほうじ茶または緑茶(粉茶)で炊いたもの。もとは奈良の僧坊で食べられていたものが民衆に広がり定着したとの言われがある。茶は木綿などで作った茶袋に入れ、湯を沸かした鍋でさきに抽出し、そこに米を入れて炊き上げる。家庭では二度手間になるので先に粥を炊きはじめ、ひととおり湯が沸き米が踊りだす早めのタイミングで投入し一緒に炊いてしまう(渋みが立つので途中で引き上げる)。茶袋を入れたり引き上げるタイミングや、茶の量・種類などにより甘みや渋みが変わり、各家庭の味となる。塩を入れると甘みが増すが血圧を気にする家庭では入れないことも多い。梅干などを塩分の代わりにすることもある。文化としては「大和の茶粥」として奈良が発祥とみられるが西日本各地でこの食文化は見られ[3]、とくに和歌山県内では常食となっている他、大阪府南部・奈良県・京都府の一部地域では郷土食として食べられている。北前船の影響か山口、能登、青森、仙台でも見られるとされる。畿内では名物として朝食として提供する旅館もある。東大寺の「お水取り」は1200年間続いた行事であるが行のあとの夜食に「ごぼ」という茶粥が出され、大和では1200年茶粥が食べられていた可能性を示唆している。他の地方ではめずらしい食し方なので、粥といって茶粥を出すと人によっては見た目が嫌がられる(傷んだ白粥と思われる)こともある。江戸時代の「名飯部類」には利休飯なるものが登場し、茶を煮出してこれを炊水として普通に米を炊き、その飯に出し汁をかけて海苔や茗荷を添えて食わせるというものがある[4]。
(malmrashedeから)